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No Promises Await at Journey's End

【PS5】『FINAL FANTASY VII REBIRTH』クリアレビュー 〜 FF7RB #017

★ネタバレあります★

ストーリーを語ることはしませんが、クリア後に(システム面が)どうなるとか書いてます。

© SQUARE ENIX CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA / ROBERTO FERRARI LOGO ILLUSTRATION:© YOSHITAKA AMANO

序。

2024年3月5日(火)無事にFF7RBクリアしました!発売から6日です。プレイ時間44hとなります。これまでの「風景写真」に書いてきた通りグラスランドエリアとジュノンエリアについては進める最中で探索要素をコンプリートしてからストーリーを進めましたが、それ以降はストーリーのみに集中して進めました。

探索要素は膨大な数残っているので、これからのんびりと消化していこうかと思います。

GOOD

BADにいろいろ書いてますが控えめに言っても神ゲーだと思います。BADの部分を減点しても99点は確実に取れてる作品です。

ストーリー

まず、ストーリーは27年前の1997年に発売されたPS1向け『FINAL FANTASY VII』の物語の流れには沿ってますが、言ってみれば「結構変わってる」という印象が大きいです。

映像技術の発達により、原作の頃よりも深い物語を描くことができるようになったためなのかもしれませんが、原作FF7が発売されてからスピンオフ作品が多く出ているシリーズなので、それとの関連も視野に入れた物語の調整が行われていると思います。

三部作の2作目にあたるのが本作ですので、原作の物語部分についてはまだ完結していません。次回作で完結(のはず)です。前作「リメイク」の後、ミッドガルを脱出してからFF7の最大のクライマックスとも言える忘らるる都での話までが本作の網羅している内容になっています。

原作をやっていれば物語の流れはご存知かと思いますが、やはり丁寧に描かれています。サブクエストなどもあるのでより深くFF7の世界に没頭できるストーリーになっていると思います。

ストーリーは原作時からそうでしたがよくわからない部分も多いんです。追いかけてる黒マントの存在がなんなのか、いろいろ知ってそうな人たちもみんなそろってはぐらかしているし、曖昧なまま終始「?」が頭の上に点灯しながら進む感じです。

さらに今回は前日譚とも言える「クライシスコア」の続編とも言えるような内容も絡んでくるのでさらに「?」が増えていきます。あれこれ考察しながら進めていくのが醍醐味なのかもしれません。

演出

ストーリーと相まって演出も良かったです。単純に原作と同じイベントが現代のグラフィック技術で作られたのではなく、その世界を再現したという表現が合うように思えます。

特にジュノンでのルーファウスの社長就任のパレードは原作にもあったイベントでしたが、本当に圧巻としか言えない演出で盛り上がりました。

その他、コスタ・デル・ソルやゴールドソーサーなど完全な娯楽施設では思いっきりバカンスを楽しめますし、束の間の休息を楽しめる演出が盛りだくさんです。

さらには楽しい場面だけではなく、シリアスなシーンでもキャラの微妙な表情を描けるようになったおかげで「あ、何か気付いたな」と受け取れる場面が幾つもあります。そういう細かいところもゲームという枠を超えて映画のような表現ができるようになったところも本作での大きな進化かと思います。

戦闘

本作の戦闘は「コマンド選択式」のアクションと言えます。昨年発売された正式に「アクションRPG」と言われているFF16のような完成されたアクションではありませんが、究極のコマンド選択式バトルと言える戦いを繰り広げることができます。

今後のFFシリーズでスタンダードになっていくのかと思わせるほど洗練されたシステムではありますが、前作「リメイク」時よりも改善されて連携アクションと連携アビリティという新たな機能が盛り込まれています。

仲間キャラと2人で発動する技で、戦闘中に行動することで溜まっていくATBゲージを使わずにすぐ発動できる連携アクションと、溜まったATBゲージを使用して溜めていく連携ゲージを消費して使う連携アビリティがあります。

リメイクの時はATBが溜まっていない時は通常攻撃だけでやるしかなかったのですが、本作では連携アクションを使うことができます。ここが改善されているのが素晴らしいです。

攻略記事になりそうではありますが、戦闘の基本的な進め方としては、

  1. 通常攻撃もしくは連携アクションでATBゲージを溜める。
  2. ATBゲージが溜まったらアビリティを使っていく。
  3. 連携ゲージが溜まってきたら連携アビリティを出す。

という流れが理想です。その途中でリミット技や召喚などができるようになったら随時使用していく、という流れです。

フォトモード

今時のゲームには当たり前のように搭載されていますが、フォトモードが楽しいです。カットシーンでも使えますし、通常のプレイ中であれば本作から機能追加されてるフレームなどで装飾もできます。

オープンワールドで景色も素晴らしいところが多いので写真を撮って回るのもやりたいことのひとつになりました。写真撮影だけであれば永遠に遊べる気はします。

オススメの写真の撮り方としては、カメラの角度を少し傾けてあげるとグッといい感じの写真になると思います。右に傾けるか左に傾けるかはお好みで試していい感じの方を選ぶと良いです。

BAD

まあ、作品そのものが悪いというわけではなく私にとって合わなかった、好きになれないという要素です。FF7RBという作品の価値を下げるものではありません。

探索

オープンワールドの広大なフィールドに散りばめられた様々な探索要素を回収しながら進めていくゲームなわけですが、そもそもストーリーの大まかな流れとして前作においてミッドガルで大暴れした主人公のクラウドたち一行はミッドガルを脱出します。

そこまでが前作の話。

今回は脱出してから「忘らるる都」までの物語が収録されています。クラウドたちは「神羅カンパニーに追われる立場」なんです。そして、宿敵のセフィロスを追いかけている旅の目的などもあります。

  • 神羅には追われ
  • 自分たちはセフィロスを追う

という物語のので、のんびりと世界を回って探索してる余裕はないはずなんですよね。指名手配の紙まで出回っているので。

原作ではラストダンジョンに乗り込む前に世界各地を回って強い武器防具を集めたりする流れでした。本作もオープンワールドでの探索は次回作にして本作はFF16みたいなストーリー(と戦闘)に振り切った作品でも良かったのかもしれません。

ついでに書くとアイテムクラフトもなぜ本作に導入したのか疑問はありました。アイテムクラフトしなくても店(自販機)で買える物がほとんどですし、それだけでストーリークリアは問題なく進められます。わざわざフィールドの素材を集めてクラフトする理由も分かりませんし、モンハンみたいに素材が集まらないなんでこともなく、素材すら店で買うこともできたりするので全く意味がわからないです。

例えばアクションRPGのように回復アイテムの持ち込みが8個とか制限されてて残りはクラフトで作って頑張るとかなら分かりますが、ポーションなんて99個持てるのでクラフトの必要性は皆無です。

ミニゲーム

原作にも数多くのミニゲームが用意されています。ストーリーの中でミニゲームが始まるものや、完全にストーリーとは切り離されたオマケ要素まで非常に膨大なミニゲームが用意されています。

ミニゲームそのものは非常に完成度も高く、独立したゲーム作品としても成り立つようなものばかりですが、メインストーリーやサブクエストで「一定レベルでクリアしないと先に進めない」物が組み込まれているあたりは苦手な人とかには苦痛です。

ミニゲームはやりたい人だけが遊ぶものとしてストーリー上では絡まない形にして欲しかったです。これは原作の時も同様ですが。

ファストトラベル

本作はオープンワールドとして広大な世界を舞台に物語が進むわけですが、世界各地を大きく分けた「〇〇エリア」と呼ばれるエリア間をまたいでファストトラベルができません。一度、エリア間を移動する手段でエリア移動してから目的の場所へファストトラベルする感じです。

クリア後にできるようになってました。

また、ストーリー進行中はファストトラベルが禁止となるなど案外と制限は多めです。やはりオープンワールドと言えばいつでもどこでも行き来できるのを期待してしまいます。

操作キャラ制限

これも好みの問題なのですが、基本的にバトルに参加するキャラは3人選んでおくのですが、ストーリーの進行により一時的に制限されることがよくあります。これはFFシリーズの慣例とも言えるものなので過去作含めて多くの作品で採用されている仕組みです。

ただ、突然メンバー制限が来て普段使っていないキャラだけでパーティ組まされてダンジョンを進めてボス戦までやらないといけないのはかなりきついです。特に本作はアクションRPGと言っても過言ではないほど戦闘がアクションしてるのでキャラごとの戦闘のスタイルを理解することが大変です。

FF16に慣れて主人公キャラ以外を使えないスタイルに慣れきったのかもしれないのですが、単純に自分の好みのキャラで戦いたいのです。仲間が多いのはいいことですが、不意に使わなければならないのはどうにかならないものかな、といつも思います。

クリア後解放要素

クリア後にいくつか便利機能が解放されます。基本はリメイクの時のクリア後と同じなのでそう思ってもらえれば良いと思いますが、ひとつだけフィールドに落ちてる素材(アイテムクラフトに使用)を自動で取得する設定ができるようになります。

これがなんでクリア後じゃないといけないのか疑問です。最初からデフォルトで自動で良かった気もしますが。ここだけは何かおかしい気がしてます。

総括

BADにあれこれ書きましたが、私に合わないというだけでゲームの作品がダメということではありません。楽しめる人は多いでしょうし、ピアノとか私も好きなミニゲームはあります。

ただ、探索要素やアイテムクラフト、ミニゲームなど膨大なコンテンツを詰め込みすぎてせっかくのストーリーが中断されたりぶつ切りになったりしてる感じは否めないです。

しかし、ストーリーと演出は本当に神と言えるのでFF16のようにジェットコースターのような物語展開が十分できる作品だと思います。変にオープンワールドや探索要素を入れずに怒涛のストーリーで攻めても良かったのかな、と思います。

なんのかんのいっても完成度は高いので今年のGOTYになると思います。少なくとも候補には絶対上がると思います。