※記事にはネタバレを含みます。まだ未プレイという方やプレイ中で先を知りたくないという方はクリアしてからご覧ください。
★プレイ環境・概要
・概要
2023年10月20日（金）発売の『Marvel's Spider-Man 2』（以下、スパイダーマン2と表記）のストーリーをクリアしたのでレビューしていきます。
本作は『Marvel's Spider-Man』『Marvel's Spider-Man: Miles Morales』に続くシリーズ3作目です。マイルズモラレスはPS5版が発売されており、初代が付属するデラックスエディションなどもあります。また、初代はリマスター版もあるのでシリーズ3作品全てがPS5でプレイ可能になっています。
ピーターとマイルズという二人のスパイダーマンがニューヨークの街を飛び回り、悪党から街を守るというわかりやすいヒーローものです。
・環境
PS5
過去作はPS4版がありましたが、本作からはPS5専売です。記事執筆時点（2023年10月30日）ではXboxやSteamなどでの発売もありません。
エディション
スタンダードエディションです。いろいろおまけ付きのデラックスエディションでもよかったかと思います。途中からアップグレードも可能です。
ちなみにダウンロード版です。
プレイ時間
多少は寄り道していますが、中盤から終盤はほぼメインのストーリーだけやって15時間ほどでクリアしました。後にも出てきますが、ストーリー以外のやり込み要素が膨大なのですべてプレイし尽くすには4〜50時間は余裕でかかると思います。
難易度
一番難易度の低い「FRIENDLY NEIGHBORHOOD」でプレイ。戦闘でやられなくなります。そのほか調整して楽できるところは全て難易度下げています。
★GOOD
・ストーリー
やはりストーリーがとても面白いです。今回はヴェノムという「悪」側の力を主人公のピーターが使う展開となるため、それによる物語への影響も見どころのひとつです。
また、物語が怒涛の展開で進んでいく様はFF16のジェットコースターのような展開を彷彿とさせてくれます。冷静に見れば勧善懲悪のわかりやすい展開ではあるのですが、次から次へと物語が進んでいくためいつの間にかストーリーに引き込まれている、続きが気になる、という感じになっていると思います。
人間関係
今回は主人公ピーターともう一人のスパイダーマンであるマイルズの周りにいる人たちとの人間関係もかなり描かれています。
彼らとの関係が深まるのは当然のことながら、最初に書いた通りピーターが「悪」とも言える力を手にすることで性格がだんだんと変わっていき、恋人のMJや後輩スパイダーマンのマイルズに対してなどに対しても怒りを爆発させていきます。
そんな状況もあって途中はギスギスした感じがあるので不安にもなりますが、後半は丸くおさまるので安心です。その辺はヒーローものなのでちょっとしたスパイスのようなものだと思います。
豊富なやり込み要素
過去作と同様にメインストーリーとは別のやり込み要素が膨大です。アプリに届く個別の依頼の他にも、街中で発生する犯罪行為に対する対応などもあるため、すべてクリアするのはかなり時間を要します。
ストーリーの合間にもプレイできますし、クリアしてからもコツコツ埋めていくこともできるので自分の好きなタイミングで消化できるのも嬉しいところです。
・街中を飛び回る爽快感
スパイダーマンといえば、街中をウェブ・スイングという「糸」で敵を倒したり、移動する時に使ったり、敵を束縛するのに使ったり、と攻防一体の究極の技術要素だと思いますが、オープンワールドで構成されるニューヨークの街を自由に飛び回れるのは本当に楽しいです。
また、本作では新たにウェブ・ウィングという機能があり、空を飛ぶことができます。飛ぶというよりは滑空に近い感じですが、街のあちこちに風が吹いているところや上昇気流の出ている場所などもあるのでうまく利用すれば空を飛んで目的地まで行くことができます。
・ファストトラベル
オープンワールドには欠かせないファストトラベルですが、通常は決められたポイントにワープする機能です。しかし、本作でのファストトラベルはどこからどこへでも好きなところに飛ぶことができます。
しかもロード時間はまったくありません。どんな技術なんだ？と疑問に思うほどで、使用に関してかなり直感的な見た目でもあるのでこちらはぜひ体験してみてほしいです。
ただし、ファストトラベルは最初から使用できるわけではなく、ニューヨーク全体がいくつかのエリアで区切られているうちの各エリアで一定の「寄り道」をクリアしていくことでエリアに対してのレベルが上がるため、これを上げて一定のレベルにならないとそのエリアにはファストトラベルできません。
・120fps
本作からだったかよく覚えていませんが、モニタなど対応していれば120fpsでプレイできます。アクションで街中を飛び回ってもフレームレートが落ちてカクカクになるような部分はなかったので、選べる人は迷わず選ぶべきです。
★BAD
あまり気にはなりませんが。
・ボス戦の長さ
何度かボス戦を挟みますが、体力ゲージをすべて減らすとイベントシーンが入って、終わると体力全部復活してもう一度、という展開が3回くらい繰り返されていきます。
正直なところなんのための体力ゲージなのかよくわからないです。いい加減ダレてくるのもあるため、ここは改善してほしかったです。
・街の再現度
過去作からそうですが、よくできたニューヨークの街ではありますが、主要なランドマークはもれなくあるものの、全体的にはかなり小さめに縮小というか間引かれてる場所が多いです。
◯◯ストリートの◻︎◻︎アベニューなどを頼りに実在する場所を探してみても該当する通りがなかったりします。特に本作から追加されたマンハッタン島の隣のブルックリンとクイーンズのエリアはサイズがかなり小さめです。
まあ、実際の地図とかみなければ全然気にならないのでプレイには特に影響はないです。
・「ながら」会話・電話
本作以外にも最近はよくあるのですが、移動しながらとか戦いながらキャラがあれこれ会話したりするんですよね。
本作は特にそれが顕著で、移動中に電話受けてはなしがはじまったり、戦いの途中でジョークを交えながら喋っていたりと忙しくて見てられないというところが結構あります。おまけに目的地についたり、別の「寄り道」にたどり着くと話は中断してしまいますし。
★注意点
注意点というか補足というか。
・前作のプレイ
紛れもなく続編なので前作や前々作はやっておいた方が楽しめると思います。
一応、冒頭で前作などのあらすじをざっくり紹介はしてくれますし、話の流れもとりあえず本作だけで分かるようにはなっています。
余裕があれば前作や前々作から始めるのが良いとは思います。メインストーリーだけならそれほど長くはないので。
・MJ最強説
過去作などでもピーターの恋人であるMJを操作する場面がありましたが、本作ではかなり強くなっています。
スタンガンのような武器でスパイダーマンたちが数発殴らないと倒せない敵を一撃で倒します。中盤ではさらにウェブの機能も搭載します。終盤はさらに強くなって敵を銃撃で倒していきます。
MJパートは安心して戦えるかと思います。ご安心ください。スパイダーマンより強いです。
★総評
非常に楽しめる作品です。ストーリーも引き込まれますし、相変わらずニューヨークを飛び回るのは楽しいです。
個人的な感想としては私的な今年のゲーム10本には間違いなくランクインします。その辺は年末に発表しますが。
可能であれば前作・前々作からのプレイを。時間的に余裕がなければ本作だけでも楽しめるかと。間違いない神ゲー作品なので安心して楽しんでください。
