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No Promises Await at Journey's End

『「読む」ってどんなこと?』読了

NHK出版とある通り、ラジオの英会話のテキストとか置いてあるあたりでたまたま見かけたので買って読んでみました。

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最近は読書術とか文章術とかに興味があるので積極的に読んでますが、これは少し的外れたかな、という印象です。別に速読がしたいとか読んだ方を忘れないようにとか変なビジネス書の内容を期待しているわけじゃないんですが、なんというか国語の授業を受けているような感じでした。

有り体に言えば面白くないということ。全般的に「〜だと思います」とか「〜ではないでしょうか」と曖昧なまま作者の感想を読んでいるだけで何ひとつ身につかないというか読者に「あとは任せた!」と丸投げしているだけのような印象です。

結局、何を言いたいのか最後までよくわかりませんでした。読みやすくしようとして口語体で書かれているのですが、「あっ!ちょっと待って」とかあちこち話が飛ぶのでとにかくわかりにくい。

学校で教鞭をとっていたとのことですが、たぶんこの作者の授業だと寝るな、と思いました。

その中で印象的なことをいくつか(というかひとつだけ)挙げておきます。

問題山積みの文章

著者は「問題山積みの文章こそ『いい文章』だ」と言ってます。問題山積みのために、読む読者をずっと考え続けさせてくれるから、と。それを読む読者を変える力があるのだそうです。

学校で教える文章にはそれがない。

学校の授業では読者(つまり生徒)が変わってしまっては困るのでそういう文章は扱わないのだと著者は言います。この話だけは唯一面白かった。

「(絶対に)学校では教えない文章」の章で書かれているので、この部分だけでも読むと面白いかもしれません。