半年ほど前に「アウトプット大全」という本を読みました。ここ最近のアウトプットブームを牽引する書籍だったと思います。
上のサブブログの記事で紹介しましたが、最初に書いた通り、この本を起点にアウトプットに関する本は多く出版されています。中にはアウトプットを99%以上にしろ、とのたまう本もあり、極端すぎて驚きを通り越して笑ってしまいました。
アウトプットなきインプットはあっても、インプットなきアウトプットはないと考えてます。
何も取り入れてないのに出す一方になったら脱水症状を起こすに決まってます。だから適度に吸収して、適度に放出するのが良いのです。要は何事もバランスが大事。吸収だけして放出しないのもまたダメ。
そんなわけで満を持して出てきたのが今回紹介する「インプット大全」です。まあ、出るべくして出た本ですね。
- 作者: 樺沢紫苑
- 出版社/メーカー: サンクチュアリ出版
- 発売日: 2019/08/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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読んでいていくつか覚えておきたい点を紹介します。アウトプット大全もそうですが、この2冊は結構おススメです。本としてはアウトプット→インプットの順で読んだ方がいいみたいです。
アウトプット前提のインプット
「インプットしたら2週間に3回以上アウトプットしよう」という話が「アウトプット大全」で述べられているのですが、一発のインプットで記憶に残すにはアウトプット前提でインプットを行うとよい、ということが述べられています。
著者はこれを「AZ」と読んでるそうです。単なるローマ字ですね。要するにインプットした後にSNSやらなんやらで感想や記事を書くことを前提に読者やテレビや映画の視聴、旅行や遊びなどのインプットを行うべし、ということです。そうすることで情報の定着率が雲泥の差となるのだそうです。
私自身も最近はここのブログの記事に書くことを意識して行動していることも多いので、無意識のうちに実践しています。そう言った方は多いのではないでしょうか?
月に3冊読む
本は月3冊読んでアウトプットするのが適量と。速読とかが流行っていますが、私個人としては本当にそんなことができるのか胡散臭いと思ってますし、読書好き・活字大好きな人間としては逆に時間をかけて本を読みたい派なので速読なんかはやめた方がよいと思ってます。
本の読み方に関しては以前に「展開」という話を書きましたが、その次に出てくる話にも関連するので↑の記事を参考にしていただけるとよいかと思います(記事のタイトルは無関係です)。
本を読んだら気づきやTO DOを書きます。SNSやブログの記事のように人の目に触れるところへ書くのがよいとのこと。アウトプットを通して本の内容が身につきます。1冊読んでアウトプットしたら次の本へ進むので、このペースだと月に3冊が限界だろうと。
深く読む
重要なのは「速く読む」「たくさん読む」ことではなく「深く読む」こと。これを「深読」と呼んでます。これが↑の節で私が言ってる「展開」に近い話です。深読とはその本の内容について十分なアウトプットができるようになるまで読むことです。頭の中で「展開」できれば自ずと「深読」に繋がると思います。
というか「深読」しないなら本を読む必要なんかないんじゃないか、と思う今日この頃。
ニュートラルに読む
インプットする時に色眼鏡をかけてインプットしないで素直になる、自分の主義とは反対に思える本もあえて読んでみるということが述べられています。
昨今のネットでの「炎上」とかもそうですし、マスコミの報道などもそうですが明らかに偏った考えに凝り固まった状態で情報が発信されています。
そんな状況からは脱して、ニュートラル(中立)な状態で本を読み、自分が意見を持つのは読み終えてアウトプットする時でよいという考え方です。これはとても重要な考え方です。
オーディオブックを聞く
Amazon.co.jpやaudiobook.jpで最近話題のオーディオブックを活用するとよい、という話です。本を読むのが苦手だったり時間がないという人向けに人気があるようです。
私はむしろ活字の方が良いのでセミナーとかの講演とか今やっているセールスライティングの認定コースなどのオーディオ・動画系の講義も活字化して欲しいくらいです。
活字大好き。
音楽を聴く
「勉強や仕事をする時に音楽をかけると著しく効率が下がる」という研究結果が多数出ています。人間はマルチタスクには動けないのでコンピュータがやっているように高速で交互に作業をすることになるので、脳の中では負荷が高くなります。
昔から私も感じていました。そもそも集中すると音楽とか邪魔です。ただ、環境音とか適度な都会の喧騒とかコンピュータの稼働する音(ファンとか回っている音)は聴くと落ち着くので、その辺は住んでいる場所や仕事での慣れとかが影響しているのかもしれません。
仕事や勉強の前に聴くのが良いようです。うちの会社も役員が職場に音楽を流しているのですが、自分は役員室に篭ってしまうのです。社員の作業効率をわざわざ下げる真似をするばかりか、自分は邪魔の入らない役員室で仕事をするのですから悪質な上に性格悪すぎです。
とは言ってもGoogle Homeで流しているので私がシレッと前を通りがかった時に「おっけーグーグル、邪魔だから音楽止めて」とコソッと言うと大人しくなってくれます。役員よりよほど素直です。
見直す
前作「アウトプット大全」では「2週間で3回以上のアウトプット」で記憶が定着すると述べられていますが、「2週間で3回以上のインプット」でも記憶が強化されるとのことです。要するに反復練習が重要なわけです。昔から参考書や問題集を何度も繰り返し勉強することが重要と言われていますが、それがまさに証明されているのです。
インプット直後にアウトプットする
アウトプットをするのはインプットした直後、なるべく早いのが良いです。著者は映画を見たら映画館を出たところにある椅子に座って書き始めたり、近くのカフェで書き始めたりするそうです。
また、何も見ずに記憶を頼りに書き起こすのは「想起練習」となり記憶定着に役立ちます。授業や講義、セミナーが終わったらすぐに思い起こしながらメモを取るのが良い練習になります。講義の時は必要最低限のメモに止めるべきです。
高校の時、数学の授業で少し変わった先生がいたのですが、説明している時はノートに板書を写すのを禁止されていました。
授業は毎回順番に当てられて前に出て黒板に問題の解答(解法)を当てられた人が書いて、先生がそれを添削するスタイルです。1問の解説が終わったら「じゃあ、ここまで書きなさい」と板書タイム。その繰り返しです。
その先生は「窓のない前後左右に黒板がある『数学室』が欲しい。それに徹底的に解法を書いて説明すれば君たちの成績はもっと上がる」と何度も言ってました。
そんな教室は嫌だ。
というのが大半の生徒の意見だと思いますが。ただ、この先生の授業のおかげでテストで数学の問題の長い解法を書いていくのが自然とできるようになりました。私が高校生の頃にすでに50前後の先生だったので、今はもうかなりのお歳かと思いますが数学室の夢は叶ったのか気になります。
まとめ
- アウトプット前提のインプットを心がけ、インプットしたらすぐにアウトプットして数回繰り返し。