最近読んだ読書に関する本の中では、特に皆さんにオススメしたい本がこの本です。

- 作者:藤原 正彦
- 発売日: 2020/03/13
- メディア: 新書
著者はお茶の水女子大学の名誉教授であり、数学者でもある藤原正彦さん。簡単に言うと以下の内容について真っ向から否定します。
- グローバリズム
- 移民
- 無教養
- 小学校の英語教育
- 小学生に対するIT教育
グローバル化を掲げ、英語が話せなければ国際人になれない、と言われてきていますが、それ自体が誤りだと言います。
世界のどこへ行っても自らの国を愛し、その文化や伝統をきちんと身に付けた人以外、信用されない。当たり前のことです。
『本屋を守れ』本文より引用
つまり英語を話せるかどうかが問題なのではなく、ちゃんと自国の文化や伝統など教養を身につけているかどうかが大切なのだ、と。
英語が話せれば国際人になれるのならアメリカやイギリスの人は殆どが国際人になってしまいますね、と皮肉ってもいます。
そして、その教養を身に付け大局観を身につけることができるのは読書だけである、と結論づけています。最初から最後までその主張が揺らぐことはありません。
随所にニヤリとしたくなるような記述もあったり、全体を通して平易な文章で書かれているのでわかりやすく、とても痛快です。読書というものを見つめ直すのにオススメな一冊ではないかと思います。