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航空写真家

『最新|航空事業論[第3版]』読了

最近読書量が増えてます。読書の秋、とも言いますしね。就職してからは技術屋だったのでほとんど技術書を読むばかりでしたが、ここ最近ではマーケティングなどに関する本も積極的に読んでます。

自分の知らない分野の本はとても勉強になりますし、読んでいて時間を忘れます。

今回紹介する本は「最新|航空事業論[第3版]」です。簡単に言うと大学の教科書です。著者は井上泰日子(いのうえやすひこ)氏で、元々はJALの人のようですが、現在は獨協大学特任教授と経歴が書かれています。航空事業に関する講義をされているようです。

最新|航空事業論 第3版

最新|航空事業論 第3版

普通にAmazonで買えます。

概要

上にも書きましたが、一言で言えば「教科書」です。これは序文にも教科書であることを目指したものと書かれているので、その通りの本です。

正直なところ、本に書かれている内容の85%以上は知っている内容でした。

ただ、航空ファンをやっていなかったら知らないことばかりだと思います。飛行機に興味を持って、飛行機のことや航空会社についてなど何年も空港に通って、関連するニュースにアンテナを伸ばしていれば自ずと入ってくる知識ではあります。

だからと言って否定しているわけではなく、航空事業に関する事柄を体系的に学ぶには最適の書と言えます。膨大な範囲の航空事業の内容が200ページ程度の本に1冊でまとめられているので、当然ながら「広く、浅く」です。

航空事業に携わることを目指す人ならそれなりに勉強は必要だと思いますが、趣味で飛行機に興味がある人ならこの本で興味のあるジャンルを別の書などで深掘りしていけば良いと思います。

航空事業に関して自分の興味ある部分を見つけることができるのも、この本を読むメリットかもしれません。

目次

  • 第1章 航空の未来
  • 第2章 航空の歴史
  • 第3章 航空会社のビジネスとは
  • 第4章 LCC(格安航空会社)
  • 第5章 レベニュー・マネジメントー最強の経営理論
  • 第6章 アライアンスからジョイントベンチャーへ
  • 第7章 規制緩和とオープンスカイ政策
  • 第8章 航空機製造産業
  • 第9章 航空安全
  • 第10章 空港
  • 第11章 国際航空法
  • 第12章 米国チャプター11(連邦破産法第11章)
  • 第13章 航空管制
  • 第14章 就活成功のヒント

興味深い事項

主に私が読んで興味深かった話を書いておきます。

ドローン

「第1章 航空の未来」の最初の話、すなわちこの本の最初の話題はドローンです。ドローンだけではなく、空飛ぶクルマの話なども登場します。

その他、ボーイングの737Maxに関するコラムなど興味深い記述が多く、かなり最新の情報に基づいた内容がいきなり登場します。

この本の一番「面白い」ところは第1章かもしれません。かなりオススメの章です。じっくり読み進めてもいいでしょう。

ライト兄弟

航空の歴史を語る上で、外せない話題といえばライト兄弟です。人類初の動力飛行を実現した「20世紀最大の発明」とも言われる歴史が語られます。

実は私はライト兄弟に関しては小さい頃にこの本を読んで結構詳しいです。

ライト兄弟―大空へのちょう戦 (学研まんが伝記シリーズ)

ライト兄弟―大空へのちょう戦 (学研まんが伝記シリーズ)

学研まんが伝記シリーズです。子供の頃に買ってもらって何度も読みました。

  • ライト兄弟
  • エジソン
  • 野口英世
  • ヘレンケラー
  • ファーブル

の5人がそれぞれ5冊の本にまとめられていました。なぜかこの5人の本を買ってもらったんです。ライト兄弟とエジソン、ファーブルは特に何度も読みました。Amazonで最近見つけたので書い直そうかと思ってます。

そのライト兄弟の話が出てきます。私が読んだ伝記に比べれば微々たるものですが、一般的に語られる話からすれば詳しい記述だと思います。

なぜジェットスター「ジャパン」なのか

もともとジェットスターはオーストラリアのカンタス航空の子会社ですが、日本で「ジェットスター・ジャパン」と名乗る会社はグループ会社のひとつです。なぜジェットスターが「ジャパン」と名のつく会社を作るのか、その他にも、

  • 春秋航空日本
  • エアアジア・ジャパン

など最近のLCCは海外の航空会社の日本法人が多いですね。この理由については第11章あたりを読むとわかると思います。

  • 以遠権
  • カボタージュ権

という言葉がキーワードになります。簡単に書いておくと、航空会社の「国際線」はその国を拠点とする路線しか組めません。

JALやANAは世界中に飛んでますが、基本的に日本から飛んで外国へ行って戻ってきますね。外国へ行ってそれからまた別の国へ飛ぶ路線はありません。また、JALやANAはアメリカ国内を飛ぶ「国内線」はありませんよね。

この辺の話が理解できると思います。

まとめ

  • 航空関係の話に入るための入門編
  • 航空ファンが適当に身につけた知識を体系的に整理、正しい情報へアップデートするための書
  • 大学の時にこの本を使った講義があったら真面目に出席したと思う