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No Promises Await at Journey's End

「Figure-rise LABO 南ことり」でヒマな週末を乗り切る(後編)

前回から少し間が空いてしまいました。続きであり、完結編です。ガンプラで有名なバンダイがラブライブ!のキャラである南ことりちゃんのプラモデルを発売したので作ってみた次第です。

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フィギュアライズラボ 南ことり 色分け済みプラモデル

フィギュアライズラボ 南ことり 色分け済みプラモデル

  • 発売日: 2020/02/22
  • メディア: おもちゃ&ホビー

ランナー

ガンプラの良さは塗装も接着剤も不要なところだと思っています。もちろん塗装をすればよりリアルな完成度に近づくことができますが、万人ができることではありません。

この色分けされたランナーがバンダイの手掛けるキットの最大の魅力です。しかもスナップフィットなので接着剤なしで組み立てることができます。パーツをランナーから切り出すためのニッパと細かいシールを貼るためのピンセットがあればガンプラやこのキットは製作できます。

パーツ数は見ての通りです。ガンプラで言えばMGクラスでしょうか。もしくは1/100のキットという感じです。また、ガンプラはモビルスーツという基本は直線的なデザインの立体化なのですが、人体や衣装を表現するこのキットは基本的に直線の部分はありません。ほぼ曲線的に作られたパーツです。

ランナーはそれぞれ個別のビニール袋に入って封がされています。私の場合は制作段階で全部袋から出してキットの箱に立てかけるようにして並べます。その際にランナーの名前(AとかBとか)の部分が上に来るように並べています。

作る前にランナーを洗うという人もいるようですが、私はそこまではしません。特に問題は感じません。一通り眺めた後に制作に入ります。

組み立て説明書

バンダイのガンプラに限らず、プラモデルには製作のための説明書が付属します。カラーでわかりやすく図解されており、これを眺めるだけでも楽しいものです。

ガンプラだと冊子になっていますが、今回のキットは縦長の1枚の紙が折り畳まれた形です。両面に組み立ての説明が書かれています。組み立て方以外にもガンプラとかだと、そのモビルスーツに関する記述があったりして読むのも楽しいのですが、今回だと写真に写っている最初の部分にテーマである「衣装」を追求した技術的な話が載っているのみです。

衣装だからことりちゃん?

Figure-rise LABO というシリーズはこれまでプラモデルでは表現が難しかった部分を研究しながら実現しているプロジェクトのようですが、毎回テーマが設定されているようです。

今回の南ことりちゃんの場合は「衣装」です。ことりちゃんが選ばれたのはμ'sで衣装担当だったからかも知れません。劇中ではリーダーの穂乃果を支える立場でありながら、ミナリンスキーとしての活躍など存在感を示します。

頭部の組み立て

ほとんどホラーみたいな感じですが・・・。

最初に作るのは頭部です。顔はひとつのパーツになっており、裏から目のパーツをはめ込む形になります。難易度が高めなのは髪の毛だと思います。ことりちゃんはロングヘアなので、長い髪の毛をパーツで組み立てるわけです。

パーツとしては三つ編みの部分とそれ以外の部分に分かれます。三つ編みの部分は先端の結び目のところに白い帯状のデカール(シール)を貼る(巻く)作業があります。

今回のキット全般に言えることですが、曲線的で細く壊れやすい形状のものがあるため繊細な作業が必要です。キットを丁寧に時間をかけて組むのがいいでしょう。私は全部組むのに2時間半くらいかかりましたが、ほぼノンストップで集中していました。最近では珍しいことです。

上半身の組み立て

期待されている方がいるかも知れないので先に書いておきますが、裸の状態を組み立てて服を着せるわけではありませんので悪しからず。

また、作っていて「ああ、そうか」と感じたことがあります。それはガンプラは「稼働」して「自立」します。両手両足が自由自在に動いて劇中のポーズを自由に再現できるばかりか、台座の支えなしにモビルスーツが立ちます。

今回のキットは特定のポーズと台座による支えがあります。この辺はフィギュアと同じですね。まあ、ガンダムと違ってアニメに登場する女の子のキャラなので変にポーズが自由になってもよろしくないポージングとかする輩がいるからこれでいいのかも知れません。衣装との兼ね合いもあり、技術的にも困難ですしね。

胴体と合わせてハート型の風船もつくります。これは浮いているように見えますが、右手と頭に固定されています。風船から伸びる紐には支える力はなくて壊れそうな弱い薄いパーツです。取り扱いには気を付けましょう(組み立て方にも書いてあります)。

下半身の組み立て

後半戦です。

スカート

まずはスカート。フワッとした富士山みたいなパーツに花のオブジェをつけていきます。

最後はレースのようなイメージの透明のパーツを後ろ側につけて完成。基本的にこの部分は簡単です。

スカートの中身。

どの部分かは説明が要らないかと。特に語るような話はございません。

左脚

当キットの最高難度と思えるのがこの左脚だと思います。パーツを組むだけなのですが、細くて長いデカール(シール)を貼る必要があります。

白いタイツの上にピンクのリボンがクロスして巻かれているような感じです。説明書に貼り方が書いていますし、丁寧にゆっくり時間をかければ大丈夫だと思いますがピンセットは用意しておいた方が無難です。

また、足の白いタイツの上にもシールを貼る場所が判るようになっているので細長いシールをクルッと巻くのを2〜3回やるだけです。

慎重に。

右脚

左足に比べれば何も難しい事はありません。ただただ組めばいいだけ。

最終的に腰に両足をつなげるわけですが、足が交差する形のポーズになります。左足に巻くように貼ったシールが剥がれたりズレたりしないように腰のパーツに装着する際に足を持つ場所は注意した方が良いでしょう。苦労して貼ったシールが台無しにならないようにしたいものです。

完成

足から腰が出来上がれば、スカートをかぶせて上半身を取り付けて台座に立たせて完成です。

素組みで無塗装でこのクオリティ。さすがはバンダイです。サイズも結構大きめ。Birthday Projectなどのフィギュアと同じくらいだと思います。

人物のプラモデルというのが初めてで新鮮でした。何度か書いた通り「曲線」を表現したパーツが多い(というかほとんど)なので、ひとつひとつの組み立ては慎重に行った方が良いですね。ガンプラで言えばMGやRGなどをいくつか組んだことがある経験値だとすんなり組めるかと思います。

プラモデル自体が久々の体験でしたが、良いキットに出会えました。できれば他のラブライブ!のキャラもキット化して欲しいところですが、ラブライブ!のキット化ではないので望み薄です。まずはことりちゃんのキットを楽しむべきですね。

自宅に篭る日々が続くので少しプラモデルに凝っても良いかも知れません。

フォトセッション

おまけ

月刊モデルグラフィックスの2020年04月号に今回のキットの作例が載ってます。

ほぼ素組みで多少の塗装を施しただけの作例と全塗装の作例の2記事が掲載されています。さすがプロがやると少しの塗装でも結構変わってくる感じがしますが、私のようにキットを素組みで完全無塗装でもそれほど記事の内容とかけ離れなれた感じはしません。それだけキットの完成度が高いのだと思います。

私の場合は上にも書いた通り週末に2時間半ぶっ続けで完成させました。土日を両方使えばもう少しゆっくりやったり、作業を分割して作ることも可能で十分に週末楽しめます。

7,000円弱のキットなので新型肺炎で外出を控えているこの時期にこそ、自宅で楽しんでみてはいかがでしょうか。