blog.tmp.tokyo

No Promises Await at Journey's End

コラム:この「RPG」は「感動」から生まれた。

今週のお題「ゲーム大好き」

1999年。世の中がノストラダムスのあたりもしない予言に騙されていた頃、「ワイルドアームズセカンドイグニッション」が発売になった。セカンドという名が示す通り、シリーズ2作目の作品である。当時はドラクエ、FFが最盛期とも言える時代でこの作品はRPGの巨大な双璧の陰に隠れたように思える▼アニメのオープニングを思わせる主題歌がセーブデータをロードする度に流れたのが斬新で、2枚目のディスクに進んだときにはアニメが中盤から主題歌を変えるかの如く新しい曲に移り変わる演出が興奮した。そして最後の戦いで世界中の人たちから熱いメッセージが送られながら戦う主人公と、流れる主題歌に涙しながらプレイした思い出が蘇る▼初代PlayStationの作品。今のように美麗なグラフィックでもなく、声優によるボイスがあるわけでもなく、DLCなどもない時代。発売前から公式サイトで騒がれるわけでもなく、テレビのCMで初めて知るような時代。そんな中でこの作品を手にした人はやはり数少ないと言えるだろう▼練りに練られたシナリオが秀逸で、最後まで飽きさせない展開。紛れもなくドラクエ、FFを超える名作のワイルドアームズセカンドイグニッションという作品が世に出てからすでに15年以上経つ。当時に比べてハードの性能も描かれる描写も格段に向上したが、あの興奮と感動が再び訪れることはない。まさに「このRPGは感動から生まれた」のコピーに偽りのない名作が大好きである。