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No Promises Await at Journey's End

第9位: 京王ライナー

2018年の最後を彩る10大Newsの記事です。10大Newsの記事は総じて長くなりがちなので、ブックマーク等に保存してゆっくり読んでいただくのがおススメです(という宣伝)。

2回目の今回は第9位にランクインした「京王ライナー」について語ります。今年の2月22日(木)から運行が開始された京王電鉄の京王線として初の有料座席指定列車が京王ライナーと呼ばれる列車です。

飛行機と違って電車は詳しくないのですが、車両は「5000系」が使用されますがこの車両は朝や昼間は通常の各駅停車や特急・準特急などとして使用されます。座席が横向きから前向きなどに自動で回転する新幹線のような座席なので京王ライナーとして運行する時以外も通常の列車として使用することができるのです。

乗車回数

恐らく結構多い方だと思います。

  • 毎週末の帰宅時(金曜日もしくは休日出勤した日)
  • 週末に新宿以遠へ出かけた帰り
  • その他、緊急時

に利用しています。基本的には週末の通勤で帰宅する時に自分へのご褒美として400円でゆったり指定席で帰るようにしています。これを楽しみに一週間仕事を頑張るというのも良いものです。

また、土日に羽田などへ行ったりしたときに帰りに乗るようにしています。この辺はもう趣味の世界だと思いますが、最近だと土日祝に乗るとトレーディングカードがもらえたりするので、それ目当てというのもあります。

3月までは

実は3月までは神奈川の方へ仕事で行っていたので、JR川崎駅から南武線で分倍河原駅まで来て、そこから京王線で最寄り駅まで通勤していました。そのため、運行開始の2月22日から3月いっぱいは分倍河原から京王ライナーに乗っていた感じです。府中より西側は無料で乗ることができます。

嬉しかったこと

さて、これまで結構な回数を乗ってきた私ですが、それなりに見えてきたこともあります。先日、京王ライナーのアンケートがメールで依頼が来ていた(Webで切符を購入する人にはみんな来るようです)ので回答したものもありますが、良かった点から挙げてみます。

新宿 → 府中

京王ライナーの魅力は有料の座席指定というところが大きくクローズアップされますが、私的には途中の停車駅が大幅に見直され、新宿の次が府中というかなり野心的な運行をしている点が一番大きく評価されるべき点ではないかと思います。

京王線には特急や準特急でも必ず停車するのが「明大前」と「調布」だったのですが、京王ライナーではこの2駅が完全にスルーされます。

特に調布駅は橋本方面へ向かう京王相模原線との大分岐をする最重要な駅として、京王線の70年の歴史の中で常に絶対に電車が停車する駅だったのですが、京王ライナーがまさかの通過する事態になり、調布駅を最寄り駅としている人々の絶叫が聞こえてくるようでした。

座席指定

やはり確実に座れるという安心感・安定感が魅力です。京王線は元々新宿と京王八王子(上に書いた通り調布で分岐すると橋本が終点だったり、京王八王子の直前で分岐すると高尾山の方へ行きますが)の端から端まで乗っても1時間かかるかかからないかという「短距離」路線ではありますので、座らないで立っていても苦にならないレベルの電車ですが、それ故に確実に座れるという事実が選民思想というか選ばれた感というか上級会員感というか多くの満員電車にすし詰めになって帰る人たちを横目に見て優越感に浸れる少しだけの幸せにつながっていると思います。

充電

地味に活用しているのですが、各座席に1つコンセントが用意されています。まあ隣がいないこともあるので2個使っても文句は言われなそうですが、スマホの充電がいい感じになくなっている時などは非常にありがたいです。

Webで買える乗車券

京王ライナーの乗車券は駅の改札などにある券売機で買えますが、Webで買うことも可能です。クレジットカードを登録しておけば「今日は京王ライナーで帰ろうかな」というときに買えますので、直前で券売機に並んだりする必要もありません。私の場合は100%がWebからの購入です。

安価

乗車券は400円です。まあ高いと思うか安いと思うかは人それぞれかと思いますが、私は乗り物が好きなので特別な乗り物に400円で乗れるなら安いものだと思います。毎日は乗れませんが、週に一回くらいならちょっとカフェに入ってコーヒー飲むのを我慢して帰ってくれば乗れるな、と思います。

まあカフェでコーヒー飲むのも我慢してませんけどね。

これが1000円とか800円とかだと少し尻込みしてしまいますが、400円という価格設定が結構うまいと思います。ちなみに購入しないで乗ってしまった場合、車内で車掌さんに支払う必要が出てきますが、その場合は700円に増額されますのでご注意です。

トレーディングカード

上の方で少し書きましたが、最近は土日祝に京王ライナーに乗るとトレーディングカードがもらえます。

もらい方はちょっと知識が必要で、そのまま乗ってしまうともらえません。新宿駅の改札を通過してJR線との乗り換え改札の近くに用意されている特設(と言っても会議用の安テーブルが置いてあるだけ)の場所で駅員さんに乗車券(もしくはスマホの画面)を見せると、大量に入った箱の中から好きなものを1枚選ばせてくれます。

カードの種類が何種類あるのかわかりませんが、これまで3~4枚もらった感じでは同じものが被ってはいません。季節ものとかもあるようなので、長期間続いて欲しいですね。というか平日も欲しいです。

最近の私の断捨離生活からすると、トレーディングカードも全部スキャンしてデジタルデータで残している(とりあえずカードは捨ててませんが)ので、Webで乗車券を買ったらそのままトレーディングカードの画像が1枚表示されて欲しい人が保存しておけばいいくらいになってくれてもいいかな、と思います。

その画像に乗車した日付と席番号やIDが書かれていればネットに広がることもある程度は防げるでしょうし。

改善してほしいこと

無論、不満や頭にきたことなども時々あります。

複々線化

まあこれは一朝一夕には無理で、たぶん100年後くらいにできるかどうかのレベルか一回大災害が来て線路から作り直すくらいの事態にならないと変わらないと思いますが、京王線は基本が複線です。大き目の駅にはホームがいくつかあるので、そこで各駅停車などの遅い電車を追い越すわけですが、通常の線路は登りと下りの1本ずつなので走っている最中に追い越すことがありません。

そのため、新宿→府中のノンストップ列車だと途中で前の電車に追いついてしまうのです。元々京王線の特急は明大前から調布まで11駅をスルーするかなりスゴイことをやっていましたが、それを上回る数の駅を通過することになっているので、当然先行列車に追いついてしまうことが考えられます。

したがって京王ライナーに乗るとわかりますが、明大前のホームと調布駅の手前(地下に入ってから)で少し停車します。もちろんドアが開かないので降りることはできませんが、間隔調整をしているようです。これは後に出てくる「Mt.TAKAO号」でも顕著でした。

登りがない

これも京王ライナーの大きなコンセプト(だと思っている)である帰宅時のゆったりした座席という観点からしても難しそうですが、新宿発の京王ライナーしかありません。行先は橋本方面と京王八王子方面の2種類がありますが、逆方向、すなわち登りはありません。

京王ライナーは途中乗車とかチェックなども含めて難しいでしょうし、そんな長距離でもないので登りをやるなら京王八王子や橋本からになりそうですが、そうなるとノンストップで新宿という線が濃厚です。ただ、そうなると近隣の駅から一旦出発駅まで移動して、そのまま京王ライナーに乗ってくるという人が出てきそうです。一時期話題になりましたが、指定区間外の乗車は改札を出なくても料金が発生するため、このような乗り方は不正です。

そうなると必然的に登りはWebでの乗車券購入ができなくなり、出発駅の改札の外に券売機が置かれれば問題ありませんが、今度は朝の通勤時など時間が忙しい時だと購入に時間がかかったりしていろいろトラブルも多くなり大変そうです。

しかし、最初に書いた通り先日京王ライナーに関するアンケートがあったのですが、その中に「登りの運行について」という質問がいくつかありました。つまり京王電鉄の方でも登りの運行に対して意見を募集していることがわかりましたので、可能性はゼロではなさそうですね。爆睡必至の登り京王ライナーになりそうですが、たまには乗ってみたかったりもするので実現してくれるのを期待しています。

トラブル事例(1) 座席間違え

たいしたことではありませんが、時々トラブルに遭遇することがあります。自分が当事者(被害者)なことは稀ですが、傍目に見ても恥ずかしい話もあるので注意喚起の意味も含めてご紹介します。

一つ目は「座席間違え」です。

もう飛行機でも新幹線でも座席指定の乗り物では絶対にありますね。

最初のころは何度か私が座る予定の席にもう人がいることがありました。水戸黄門の印籠のごとく愛用の iPhone に表示された乗車券を見せると例外なく「ははーっ」といそいそと席を移動するあたり、

「こいつ乗車券持ってねーな」

と思わせることがよくありました。あわよくばタダで乗ってやろうという魂胆だったのではないかと思います。なぜなら移動していったおっさんを目で追いかけてみていると、別の席に移動してまたそこで別の乗客に間違えを指摘されているからです。空いてるところなら乗っていいだろうくらいに思っているのでは?

後から車掌さんに700円徴収されるので、最初から400円で乗っていた方が利口ですね。

トラブル事例(2) 買えてなかった

2回見かけたのですが、Webで乗車券を購入したものの実は最後の購入まで至っていなくて座席が確定されておらず、別の乗客に購入されていて席がバッティングした(ように本人は思う)事態がありました。

よく見れば「〇時〇分まで(3分くらいしか猶予がない)に購入手続きをしてください」と出るので普通はそのまま決済をすると思うのですが、そのまま終わりだと思って乗ってしまう人がいるようです。

そうすると、一旦は確保した席が購入されなかったために解放され、後から別の人に買われてしまうことになります。後から買った人にしてみれば普通に購入したと思いますし、途中でやめた人からすると「俺が買ったのに何で別のやつがまた買ってるんだ!システムがおかしい!」となります。

ほとんどの人が間違えないので普通に考えてシステムには問題はないと思いますが、見かけた2人のおじさまは二人とも全く同じで「まあ金は払うがシステムは改善した方がいいな(キリッ)」と言っていました。なんで自分が間違えたのにそんな上から目線になれるのか理解できませんが、本人はまあ勘弁してやるかくらいの気持ちみたいです。

トラブル事例(3) 間違えて乗った

これは1回だけ見かけました。高校生くらいの若者でしたが。知らずに乗ってしまったということで、車掌さんと話をしていました。

おまけに降りる駅が明大前だったらしいのですが、間違えようが間違えまいが、一度乗ったら料金は発生しますし、電車も止まりません。

Mt.TAKAO号

これは厳密には京王ライナーではないのですが、一応は同カテゴリということで。

Mt.TAKAO号とは?

もう終わりました。11月の休日あたりを中心に高尾山の登山客が帰るのをサポートすべし、と京王ライナーで使用されている5000系の車両で特別臨時列車を運行して登山でハイになっている客から更にお金を巻き取ろうという陰謀(嘘)です。

乗車記念のカード配布

乗ると乗車記念のカードがもらえます。上に書いたトレーディングカードは乗る前に駅でもらいますが、こちらの乗車記念のカードは電車に乗って発車してから車内で車掌さん(私が乗ったときは女性)が一人ひとりに手渡し(ここ重要)で配布してくれるものです。

デザインもよかったですし、2018年11月の短期間だけの超レアものですし、非常に満足の1枚です。永久保存版。

高尾山口→新宿のミラクル

通常の京王ライナーは何度も書いている通り新宿の次の停車駅が府中という暴挙(嘘。快挙)ですが、Mt.TAKAO号はそれを遥かに上回る西の終点「高尾山口」から東の終点「新宿」までノンストップというミラクルをやってしまいました。

つまり、京王線の端から端までひとつの駅にも止まらない「全駅通過」という偉業というか暴挙というか快挙というか記録を作ってしまったのです。もうこれを超えることは永遠にできません。

ただ、実際には上にも書きましたが複々線ではないので結構あちこちで停車しました。正確には「ノンストップ」は誇大広告で「ノンオープン」が正しいです。止まるけど高尾山口で閉めたドアが開くのは新宿だけ、ということです。

座席が選べない・高尾山口でしか買えない

座席が選べません。おまけに乗車券は高尾山口でしか買えませんでした。これは逆方向の登り京王ライナーの可能性のところで書きましたが、不正乗車防止のためやそもそも高尾山に来た人に乗ってもらおうの観点からのように思います。

購入は改札を出たところで特設の販売所(と言っても会議用のテーブルを置いただけ)で車掌さんが乗車券を入れたファイルから購入枚数だけ引き抜いて手渡しされる感じです。値段は同じ400円ですが、おそらくカップルとかリア充は二人席で、私のようなボッチというか冷やかし系の独り者は端の方へ追いやられます。

まあ当たり前と言えば当たり前です。付き合っている二人が楽しく高尾山に登ってきてじゃあこれから帰って新宿で夜の予定(って何ですか?)を過ごそう、と一番盛り上がるタイミングで電車の席が離れ離れだったらそのまま降りた後も別行動になりそうです(まあならないとは思いますけど普通は)。

紅葉がとても綺麗だったので、来年も運行して欲しいですね。

まとめ

以上、京王ライナーについて語りました。運行開始から10ヶ月くらいですが、京王線に乗るのが楽しくなりました。京王ライナー以外でもたまに5000系の車両に乗ることもありますが、車両のデザインも派手で素敵ですし、末永く運行される列車であって欲しいと思います。

東京の多摩方面にお越しの際はぜひとも京王ライナーを利用してみてください。



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