狩猟編纂室

Peace cannot be kept by force. It can only be achieved by understanding.

【Switch2】『NINTENDO SWITCH 2のひみつ展』クリアレビュー

序。

NINTENDO SWITCH 2の本体発売とともにリリースされた「ひみつ展」をプレイしてみました。価格も990円と安いので手を出しやすいと思います。

ゲームハードの仕組みや最新技術、内部の構造などに興味がある人は楽しめるのではないかと思います。ミニゲームやテックデモもあるので、シンプルながらにSWITCH2の最新技術を体験できる機会ではないかと思います。

GOOD

公式によるSWITCH 2の解説

何と言っても公式によるハードの解説が聞ける(読める)のはとても勉強になります。最初は簡単な話から始まりますが、最終的には内部のチップの話などへ話が進むため興味のない人やコンピュータ分野を全く知らない人などには難しく感じる部分があるかと思います。

ただ、逆に言えばハードに興味のある人ならとても楽しい解説になるので読んでいくうちにSWITCH2のことやゲーム機の構造について学べてしまうと思います。その内容が第三者ではなく開発した任天堂から直接出ている情報になるので信頼感もあります。

知らず知らずのうちに勉強になる知識などが理解できて実用的ですらあります。

最新技術を体験できるテックデモ

ひみつ展にはSWITCH2の操作などを活用したミニゲームも豊富に用意されているのですが、ゲームではない技術要素を体験できるテックデモもかなり用意されています。

特にJoy-Con 2の振動に関するものやマウス操作については何度も登場して様々な体験ができるので思わず「おー」と驚いてしまうものがたくさん出てくると思います。

お値段以上のボリューム

SWITCH本体、Joy-Con(左右)の他にドックやストラップ、カメラ、グリップ、Proコントローラーなどまで解説が続くのでかなりボリュームがあります。

それらのハードの上を小さい人間を操作して隅から隅まで走り回ってひみつを解き明かしていきます。ミニゲームや解説(クイズ)やスタンプラリーなど「ひみつ展」をめぐる旅と言ってもいい内容はとてもボリューミーだと思います。

自分は2日ほどの土日で全部片付けましたが、少しずつやればかなりの期間は遊べるかと思います。価格が990円とは思えないレベルのタイトルになっています。

BAD

高難易度なミニゲーム

基本的に本作は各エリアにて以下の行動をしていきます。

  1. スタンプラリーでスタンプを集める
  2. スタッフに話しかけてそのエリアの説明パネルを読む
  3. 全部読むと確認テスト(クイズ)をする
  4. ミニゲームで遊ぶ
  5. テックデモで最新技術を体験する

スタンプラリーはまあまあ時間もかかりますが、スタンプの一覧の並びを見て押したところと押していないところを見れば大体の場所が推測できます。

また、クイズもパネルに解説される内容をちゃんと読めば簡単に答えられます。テックデモも体験するだけなので難しくありません。

ただ、ミニゲームだけは・・・。

鬼畜。

です。同じジャンルのゲームがだんだん難易度上がって3段階、4段階と出てくるのですが、もう絶対に無理と思うほど難易度が高いです。

そもそも最初の低ランクのものもクリアできないほど難しいです。一応、スキップできてスキップメダルというのをもらえて次のランクへ進むことができます。このスキップメダルは集めて全ミニゲームを埋めたとしてもクリア済みにはならないので、何のためにあるのか少しよくわからなかったところです。

子供には少し難しい内容

結構専門的な話が出てきます。最初はJoy-Con 2とか本体の話なので目で見えるところの仕組みがどうなっているか、の話です。「へー」とか思いながら読み進められます。

しかし、段々と内部構造の話になってきてチップとかSoCとかCPUやGPUの話になってくるので興味のない人やこの分野に全く縁んがない人や子供などには難しい内容ではないかと思います。

どうせなら完全にエンジニア向けに振り切ってがっつりDLSSとかGPU周りの話とかガチでやってほしかったです。

終わり方が不親切

本作に限らず、昨今のゲーム全般的に同じ傾向が多いのですが、ゲームの終わり方がよくわからないんです。まだマシなのはタイトルへ戻るという選択肢があるものですが、本作は何もありません。セーブやロードもないのでどうやって終わりにすればいいのか全くわかりません。

結論だけ言えば、オートセーブになっているのでホームボタンでホームへ戻ってしまって良いのですが、そのやり方くらいは書いておいてくれても良いと思います。

また、最後にクイズやスタンプラリー、テックデモを一通りクリアするとお祝いの画面が出ます。何かエンディング的なものがあるのかと思いましたが、何もなくて普通に終わりました。終わったというか展示会一通り周りましたたねという感じになって終わりです。

参考:進行状況

結。

ゲームハード(の中身とか仕組みとか)に興味があって、ある程度のコンピュータ関連の知識についていけて興味がある人

は楽しめると思います。そうでなければ途中で飽きてしまったり、眠くなったりするんじゃないかと思います。

一部海外メディアとかのレビューでは無料で良かったとか有料の取説だとかいう的外れなレビューが散見されるのですが、かなりしっかり作られているので本来なら4〜5,000円は取っていいレベルのソフトです。

また、取説ではなくて仕様書と言った方が適切で、ここまで公開していいのかというほど詳しく中を解説してくれています。分解しているおかしなメディアもいましたが、そんなことしなくてもこのひみつ展をやれば中まで全部見せてくれる上に公式が解説してくれるので、全く無意味な分解であったと言わざるを得ません。

人を選ぶと思いますが、中身は本当に良いものです。興味あればぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。