Narrateur de Jeu

Peace cannot be kept by force. It can only be achieved by understanding.

【PS5】『聖剣伝説VISIONS of MANA』クリアレビュー

※いつも通りネタバレがありますので閲覧はご注意ください。

序。

前々から書きたかったのですが書くタイミングがなくて今になりました。上のスクショが通常のタイトル画面です。

そしてクリア後のタイトル画面がこちら。よく見ると「聖剣伝説5」となっています。ヴァルの声で「聖剣伝説ファイブ」と読み上げられるのでしっかり変わっているのかと思います。

シリーズ初なので毎回こんな感じなのかよくわかりませんが、本作はナンバリングタイトルでもあるわけですね。

概要

まずは私自身のプレイ環境について。

環境

  • PS5
  • ダウンロード版(デジタルデラックス)
    • 2024年8月28日(水)からの24時間アーリーアクセスで開始。

クリア時間

  • 約24時間

難易度

  • Very Easy

クリア後要素

  • 途中

GOOD

いつも通り良いと感じた点を挙げていきます。

王道ストーリー

まずはストーリーです。本作の最大の注目ポイントだと思います。シンプルでわかりやすい内容で、かつ王道と言える物語にまとまっています。

各地で御子が選ばれて魂を捧げるために魂の守り人と共に旅をしてマナの樹まで旅をする

大昔から当たり前のように繰り返されてきた世界。命を捧げることになるのに自分たちから御子になることを望む人たち。プレイヤーからすれば少し違和感を感じずにはいられないような「当たり前」とされる習慣が当たり前に描かれています。

そして、その繰り返しに疑問を持つものが現れ崩れていく。真相が明らかになり、変えていく。

私は本作の物語にFF10のストーリーと同じものを感じました。シンという謎の敵を倒すために召喚士がガードと共にザナルカンドを目指す。召喚士が仲間の一人を犠牲にして究極召喚を得てシンを倒し、召喚士が命を落とす。そして、次にシンが現れるまでの間に束の間の平和が訪れる。

FF10もその繰り返されることに疑問を抱き、変えていく物語が描かれます。

キャラクターデザイン

アニメ調のタッチで描かれるキャラクターデザインはとても秀逸なものに感じられました。この辺は好みもあるので、そもそもキャラデザが好みではない場合はプレイしていないわけです。なので必然的にプレイした作品のキャラデザは「良い」ことになるわけですが、その点を踏まえても本作のキャラデザは秀逸です。

あえてキャラデザという表現で書きましたが、グラフィック全般で「綺麗」だと思います。FFシリーズのようにフォトリアルなトーンではなく、どちらかといえばアニメタッチな本作ですが、ファンタジーの世界を描くにはこちらの方が世界観とマッチしている気がします。

難易度

豊富な難易度選択が用意されており、Easyよりも低いVery Easyが用意されています。アクションRPGということで苦手な人でもクリアできるように配慮されており、この辺りはプレイを始めるためのハードルを低くしているのでとても良いと感じます。

誰もが高難易度でできるわけではないのです。高難易度でできることがすごいわけでもないのです。プレイする人たちが自分に合った難易度でプレイできることが大切だと思います。

武器・防具のシンプルさ

モンハンあたりから始まった要素に感じますが、素材を集めて武器や防具を作っていく要素が昨今の作品にはとても多い気がしています。

本作にはそれがありません。

基本的に武器や防具は街の店で買えます。特に強力なものはダンジョンなどで手に入るものもありますが、最強武器なども店で買えます。

とてもシンプルでわかりやすいです。

BAD

気になったところです。

操作性の悪さ

全体的な操作性の悪さ。体験版の頃から気にはなっていましたが、やはり製品版でも同様でした。

  • ダッシュが走っている途中にL3押し込み
  • ピックルから降りるのが◻︎ボタン長押し
  • パーティの編成がメニュー画面で方向キー下を押す
  • カメラリセットがL3とR3の同時押し込み

など割とよく使う操作が非常に操作しにくいボタンに割り当てられています。開発陣はこれで遊びやすいと思ったのかなぁと疑問に思います。

おまけにこの辺りのボタン操作はどこに書いてあるのかパッと見よくわからない点も追記しておきます。

イベントシーンの作り込みの古臭さ

GOODに書いた通りグラフィックはいいんですが、物語の中核となるイベントシーンの作り込みは少し前世代的な印象を受けます。

一言で言えば「あっさりしている」という感じです。FF16やFF7リバースなどに慣れてしまったからか、細かい表情の変化など丁寧に作られているものを見てしまうと本作のチープ感が樹になるのではないかと思います。

PS2やPS3,4の時代はこんな感じだったかな、と思うようなイベントシーンだと思います。

欲しかった機能

最後はこの機能あれば良かったのに、というもの。

戦闘中の仲間入れ替え

仲間が5人いて戦闘には3人しか出せないので、必然的にスタメンと2軍が決まっていきます。戦闘中に仲間の切り替えができれば、どんどん切り替えながら戦えてどのキャラもいろいろ使って楽しめたのに、と思います。

戦闘中のクラスチェンジ

同様にクラスも全部で9あります(精霊器8種と装備しない)。同時に同じ精霊器を複数人で装備できないので5人で別のものを装備したとしても4つは余るわけです。

切り替えると武器種も変わったりしますし、使える能力なども変わるのですが、メニューから変えなくてはならないので戦闘中でもガンガン切り替えて戦えれば良いのに、と思います。

もしくはFF13のようにいくつかクラスの組み合わせパターンのセットを作っておき、戦闘中はそれの切り替えで戦えれば戦術の幅が広がるように思います。

アクション全般もそうですが、同じ会社の作品には素晴らしいものがあり、その作品より後に出るのにいいところを使い回さないのは何か理由があるのですかね?

フォトモード

グラフィックは綺麗で景色の良いところも多いので写真が撮りたかったです。せめてUI消せるようにしてくれるだけでも違うのですが。

フォトモードはリリンクでも後からのアップデートで追加になったので今後搭載される可能性もないとは言い切れませんが、現時点ではないので希望としてあげておきます。

結。

総合的にとても満足できた作品でした。純粋に毎日プレイするのが楽しかったですし、ストーリーも先が気になって探索が後回しになるレベルには引き込まれるものでした。

ヒナが序盤で逝くとか悲しい場面もありますが、それを乗り越えて進むヴァルや仲間たちの成長もストーリーの魅力のひとつかと思います。

次回作が出た時はまたやりたいシリーズとなりました。聖剣伝説面白かったです。