Narrateur de Jeu

Peace cannot be kept by force. It can only be achieved by understanding.

【完結】丸喜の現実 〜 Re:P5R #030

※ 『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』の12/24以降を進めています。公式の配信規約により配信やスクショの掲載などは許可されていますが、数年前の作品とはいえネタバレも含みますので閲覧に関してはご注意ください。

序。

ついに完結です。

前回記事でストーリーとしては終わっていましたが、どうしてもみておきたかったのが「丸喜の現実」を選んだ物語です。

クリアしてから少し日が空いて記事を書いているので曖昧な部分もありますが、丸喜の現実を選ぶことができるのは2回あると思います。

  • 1/9 のマルキ・パレス
  • 2/2 の夜のルブラン

つまり丸喜から期限を切られているタイミングで選択できます。配信者さんの配信も見せていただいたので両方確認済みですが、丸喜の現実を受け入れると2/3に時が流れます。

当初は前回記事で書いた「真エンディング」で終わりにするつもりだったのですが、やはり丸喜の現実もアリと言えばアリなんじゃないかと思うんですよね。みんなが幸せに暮らせるならそれが一番なのではないかと思うのですよ。

そんなわけで「番外編」のP5Rの記事です。今回が本当のラストです。

盗。

P5Rで物語の大きな分岐は、

  • 3学期やらないED
  • 丸喜の現実を受け入れED
  • 真ED

となると思います。これ以外にも、新島 冴からの尋問で仲間を売るような回答をした場合やベルベットルームで12/24に偽イゴールからの回答でバッドエンドになるようなのでその辺りもいつかはみてみたい要素ではあります。

今回は「丸喜の現実を受け入れED」となります。

時は巻き戻り

残しておいてよかった2/2のセーブデータです。これがなかったら今回の記事のシーンは見れませんでした。本作はいくつかのチェックポイントがあるようなのでこまめなセーブもさることながら分岐のところでは上書きせずに残しておくのも必要だと感じました。

丸喜の現実で生きていく

運命の2/2の夜、丸喜がルブランに来て最後の説得をされますが回答は保留。しかし、居合わせた明智の方はその場で回答を要求。

ここで丸喜の現実で生きていく、を選べば幸せな現実に行けます。明智との関係は拗れたようにも見えますが、最終的にはいい関係になってる様子です。

節分の激励会

そして、丸喜の現実を受け入れた蓮たちは2/3の日に節分を兼ねた激励会を開きます。なんの激励会かは後のイベントで少し語られるのですが、おそらくはかすみ(丸喜の現実を受け入れてるので「すみれ」ではなく「かすみ」として生きてます)の新体操の大会の激励会のようです。

ついでに2/3なので恵方巻きを食べたりするシーンもあります。明智が一緒で話に参加していたりするので、明智もなんのかんの言いながら丸喜の現実を受け入れたのか、それとも丸喜により作られた存在なので蓮が受け入れた時点で抗う気持ちが消えてしまったのか、そのあたりは分かりません。

惣治郎の願い

激励会は楽しい時間で終わりました。その片付けの後、惣治郎は蓮にずっとここにいて欲しいと頼みます。これが幸せな現実なのです。惣治郎にとって。蓮は快諾して少なくとも高校生活の間はルブランで惣治郎の元にいることになります。

卒業式

3/15に秀尽学園の卒業式があります。真と春が晴れて卒業です。在校生として参加したであろう蓮、杏、竜司、あたりは二人の先輩の卒業を寂しく感じている様子。祐介や双葉なども駆けつけてます。

写真を撮ってくれたのは

かすみや明智も駆けつけてきて記念撮影。その写真を撮ってくれたのは通りすがりのおじさん・・・丸喜でした。しかし、ここで丸喜のことを覚えている人はいませんでした。初対面の人のような対応です。

見守る丸喜

無邪気に楽しんでいるかつての怪盗団のメンバーたちの様子を遠くから見守る丸喜。自分の現実を認めてくれた彼らに対して最高の時間を用意してくれたのかもしれません。元々丸喜は本気で怪盗団のメンバーを始め、世の中の人たちを幸せにしたいと願っていたので分け隔てなく、全ての人たちに幸せを届けていくのではないかと思います。

迷い

楽しそうに話している仲間たちを前に少し俯き加減な蓮。蓮は丸喜の世界を受け入れた現実であることを知っており、本当にその選択肢が正しかったのか迷いがあるように見えます。

丸喜の現実ED

そして卒業式のシーンでEDです。

スタッフロールが斜めに上がってくるあたりは真のエンディングではないよ、ということなのかもしれません。また、よくみているとスタッフの名前の文字も時々虹色に歪むようなエフェクトになります。

パレスに入る時などの演出と似ており、まだこのエンディングが本当の終わりではないことを告げているかのように見えます。

坂本 竜司

竜司は陸上部に復帰して好成績を残せた様子。バトルを持っているところを見るとリレーで仲間たちと勝利を喜び合っているように見えます。

物語の序盤で鴨志田との一件によりバラバラになってしまった陸上部でしたが、鴨志田事件が解決しても陸上部が元に戻ることはなく、竜司が悶々としていたのは事実です。しかし、丸喜の現実により竜司が望む陸上部復活が成し遂げられているようです。

高巻 杏(とモルガナ)

杏とモルガナが一緒にお買い物。モルガナはずっと「アン殿」と杏のことを片思いでしたからここでようやく願いが叶ったと言えます。

バレンタインとホワイトデーで杏と過ごした世界線とは異なるため杏はモルガナに取られたのかもしれませんね。

鈴井 志帆(と高巻 杏)

そして杏の続き。

親友の志帆と雑誌の特集に掲載されている記事を見て嬉しそうに話をしています。志帆は本来なら転校したはずですが、転校した先での活躍を描いたものか転校せずに秀尽学園のバレー部として活躍したものかは分かりません。

ただ、杏の望む現実なら秀尽で一緒に学園生活を送りながら活躍を喜んでいるという形になるのかな、とは思います。

喜多川祐介(と斑目一流斎)

祐介はまともな斑目に師事して絵を描いています。斑目を改心させた時もルブランで惣治郎と二人きりで話した時に「心の底からは憎めない」と言っていたように、どこかでまともな斑目にきちんと絵を教わりたいという望みがあったのだと思います。

新島 真(と新島 冴)

真と冴の現実も平和そのものです。亡くなったとされていた父親が生き返っているようです。真が食事の支度をしているので母親は亡くなったままのようですが、警察官であった父親と検事の冴と三人で幸せそうな家族の団欒が見て取れます。

佐倉 双葉(と佐倉 惣治郎)

双葉は秀尽学園に入学したようで、この展開は真EDでも同じです。しかし、隣には物語中でも認知訶学で重要な立ち位置の研究者で母親でもある一色若葉がいます。やはり生き返った現実になっています。

惣治郎の姿もあることから三人で家族のように暮らすのが双葉の願いだったのかもしれませんね。

奥村 春

春は父親と新しいビックバンバーガーの店舗のオープンの様子を見にきている様子です。春の父親は物語中で明智により殺害されてしまうわけですが、やはり生き返っています。

父親と二人で会社の経営に関わることが春の望みだったのでしょう。その現実が今ここにあるわけです。

明智 吾郎(と雨宮 蓮)

明智と蓮がチェスを指すシーン。

ペルソナ使いの中でも特殊な能力を持つ二人ですが、唯一丸喜の現実を受け入れたことを認識しているはずなのです。少なくとも蓮の方はわかっているはずで明智の方は様子がかなり変わっていることから丸喜の現実であるという認識は無くなっている可能性もあります。

良きライバルとしてこの先も二人で切磋琢磨しながら生きていくのかな、と思います。

芳澤 かすみ

大会で優勝した「かすみ」。やはりかすみが望む現実はすみれとして生きるのではなく、かすみとして生きて大会で優勝することこそが望む現実なのでしょう。

END

最後にルブランでの1枚。

蓮と明智だけがカメラ目線なのが印象的です。上では明智は丸喜の現実を受け入れたという事実を認識しなくなっている可能性も、と書きましたがこの1枚を見ると蓮と明智だけカメラ目線(つまりプレイヤーと目を合わせている)なのはやはりことの全てを理解しているからこそなのかとも思えます。

真相はわかりませんが全員が幸せそうに生きている様子があるので、ここでENDとなります。

結。

一応はクリアデータの保存ができます。真EDを見た時とは2周目の引き継ぎなど少し違うみたいですが。

丸喜の現実を受け入れたEDも見れました。確かに幸せそうに生きているので、この終わり方もありなのかもしれません。ここまでしっかり作り込まれているところを見ると100%間違ったバッドエンドという意味で作られたわけではないようです。

この現実を見てしまうと真EDのように再び逮捕されたり、明智がいなくなってしまったりする現実より遥かに良いとさえ思えます。

ただ、みんなが仲の良い友達には見えますが怪盗団としてやってきたことがどこまで残っているのか、忘れてしまっているのか、その辺りが曖昧になってしまっているので少し違和感を感じる部分はあります。

どちらの現実が『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』のEDとして相応しいのか、開発が用意したのは当然ながら真EDの方なのですがプレイする人によっては丸喜の現実でもいいのではないかと思います。

答えのない難しい問題だと思います。否、答えがないというより「両方正解」と言ってもいいのかもしれません。どちらかひとつに決める必要性は全くないのです。自分が受け入れた方が正解、ということでP5Rシリーズの記事の完結編として締めたいと思います。

現在は続編である『ペルソナ5 スクランブル ファントムストライカーズ(以後、P5S)』をプレイ中です。まだ20時間弱ですが、ほぼ終盤のようです。8/29の聖剣伝説VoMの発売までには終わらせておきたいと思うので、多分P5Rの前半の記事のようなレベルになると思いますが記事は書きます。

そちらも引き続きお楽しみに。

©ATLUS ©SEGA